台湾の国家通訊伝播委員会、4G LTEおよび3Gモバイルデータ通信の実効速度計測結果を公開(2017年上半期版)

台湾の政府機関で電気通信事業を管轄する国家通訊伝播委員会(NCC)は2017年7月12日、NCCの定めた測定方法に基いて計測した移動体通信事業者が提供するインターネット接続サービスの実効速度計測結果「106年上半年之行動上網速率量測統計結果」を公開した。

計測は台湾で携帯電話サービスを提供する中華電信 (Chunghwa Telecom)、台湾大哥大 (Taiwan Mobile)、遠傳電信 (Far EasTone Telecommunications)、台湾之星 (Taiwan Star Telecom)、亞太電信 (Asia Pacific)の5社で行われ、NCCが財団法人電信技術中心(TTC)に委託して測定。調査期間は2016年11月から2017年3月にかけて台湾全土(離島を含む)で行われた。

計測には全国に7,851個ある村里長辦公室(日本における役所)前でスマートフォンを用いて実施した「定点観測」と22県市の主要街道、高速道路、快速道路や台湾高速鉄路、台湾鉄路、台北捷運、高雄捷運の車内で専用計測ツールを用いて実施した「移動式観測」の2方式で計測している。

計測ツールは財団法人電信技術中心が開発した計測ソフトウェアを活用した。

計測端末は、各社で採用している技術や周波数帯が異なるため、第4世代移動通信システム測定には各社で異なる端末を使用している。

「定点観測」の第4世代移動通信システム測定には中華電信がSamsung Galaxy S7、台湾大哥大がHTC 10、遠傳電信がHTC 10、台湾之星がHTC A9、亞太電信がASUS ZenFone 2を用意、第3世代移動通信システム測定には各社共通でASUS ZenFone 2が用意された。

「移動式観測」の第4世代移動通信システム測定には中華電信がSamsung Galaxy Note4、台湾大哥大がHTC 10、遠傳電信がHTC 10、台湾之星がSamsung Galaxy Note4、亞太電信がSamsung Galaxy Note4を用意、第3世代移動通信システム測定には各社共通でHUAWEI E392u-12が用意された。

実効速度計測結果の概要 (TTC発表)

財団法人電信技術中心が公表した台湾全土における4G LTEおよび3Gモバイルデータ通信の実効速度計測結果の概要は以下の通り。

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  • 台湾全土における4Gの平均実効速度は下り52.39Mbps/上り21.04Mbps、3Gの平均実効速度は下り9.35Mbps/上り1.67Mbps
  • (定点観測) 全国22県市中、4Gの下り平均実効速度が最も速かったのは新竹市で下り60.83Mbps、次いで苗栗県で59.97Mbps、台北市で59.35Mbpsを計測した。この他、基隆市、新北市、桃園市、新竹県、台中市、嘉義市、高雄市、花蓮県、金門県の9県市で下り平均実効速度50Mbps以上を計測した。
  • (定点観測) キャリアグリゲーション技術導入により、2016年1月-3月期の下り平均実効速度が38.58Mbpsだったのに対し2016年11月-2017年3月期の計測では52.39Mbpsと下り平均実効速度が向上した。上り通信速度に関しては変化は見られなかった。
  • キャリアグリゲーション対応機種と非対応機種では、下り平均実効速度は49.21Mbpsと23.62Mbpsと約2.5倍の差が開いた。
  • 混雑のピークタイムは夜6時から12時まで。
  • 2017年4月現在、3G契約者数は9,040,605件、4G契約者数は約1,951万人に達した。

定点観測による計測結果

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全国22県市中、4Gの下り平均実効速度が最も速かったのは新竹市で下り60.83Mbps、次いで苗栗県で59.97Mbps、台北市で59.35Mbpsを計測した。この他、基隆市、新北市、桃園市、新竹県、台中市、嘉義市、高雄市、花蓮県、金門県の9県市で下り平均実効速度50Mbps以上を計測した。最も遅かったのは宜蘭県の下り平均実効速度46.98Mbps。

3Gでは、2016年1月-3月期の下り平均実効速度9.20Mbps/上り1.56Mbpsだったのに対し、今回の調査では下り平均実効速度9.35Mbps、上り平均実効速度1.67Mbpsを計測。昨年との差はほとんど見られなかった。

移動式観測による計測結果

移動式観測では、各県市によって実効速度の差が顕著に現れた。

各県市の主要街道では4Gの下り平均実効速度が25.21~40.91Mbps、上りが7.12~17Mbps。3Gでは、下り平均実効速度が4.74Mbps~9.83Mbps、上りが0.7Mbpsを計測した。

国道(*1)では4Gの下り平均実効速度が25.35~51.57Mbps、上りが9.53~19.28Mbps。3Gでは、下り平均実効速度が4.06Mbps~8.18Mbps、上りが0.78~1.45Mbpsを計測した。

快速道路(*1)では4Gの下り平均実効速度が20.17~50.73Mbps、上りが7.13Mbps。3Gでは、下り平均実効速度が4.41Mbps~7.37Mbps、上りが0.8~1.21Mbpsを計測した。

(*1) 台湾における国道とは、台湾を縦断・横断する基幹路線の高速道路であり、日本の高速自動車国道に近い。一般的には「高速公路」の名で称される。

主要都市を結ぶ「省道」は日本における一般国道に近い。ただし省道の中にも高速道路と呼べる道路が存在し、こちらは「高速公路」に対して「快速公路」の名称がある。日本にも、一般道以上の最高時速が設定されている一般国道の自動車専用道路などがあるが、快速公路はこれと同様と言える。

公共交通機関(台湾高速鉄路、台湾鉄路、台北捷運、高雄捷運)では4Gの下り平均実効速度が17.14~61.51Mbps、上りが4.70~19.48Mbps。3Gでは、下り平均実効速度が2.45Mbps~12.11Mbps、上りが0.57~1.08Mbpsを計測した。

この他、実効速度計測結果については、財団法人電信技術中心が詳細な報告書類をNCCの公式サイトにおいて公開されている。

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